多くの投資家は、天井で買い注文を出し、底値で売り注文を出してしまうという事への皮肉を表した格言です。株で儲けるコツは、底値となっている銘柄がゆっくり上がりはじめたときにこっそりと仕込むことです。注目される前に買い込む事で大きな利益となるのです。
この格言には2つの意味があります。1つ目は、大望を持っている人は、小さな利益を問題にしないため、一見すると無欲のように見えるという意味です。相場でも、大きな利益を追求していれば、目先の値動きに惑わされることなく、悠然として成功を手にすることができるのです。
ダウ理論とは、テクニカル分析の先駆者といわれているチャールズ・ダウ(1851年~1902年)が考案した理論で相場におけるトレンドを定義したものです。ここでは、理論の一例としてつかわれています。この格言の意味は、そもそもダウ理論に限らず、確実なものなどこの世にないため、○○理論というものを、内容を理解もせずに鵜呑みにしてはいけないということです。
こちらはイギリスの詩人、ウィリアム・モリスの言葉です。人生においても、相場においても、必要なのは忍耐力です。何度失敗しても諦めることなく、再びチャレンジする粘り強さが求められます。
株価のレンジが大きく変化すると、状況判断が難しくなります。それは過去の高値・安値が記憶にあることで、再びもとの値に戻るかもしれないという期待感があるからです。しかし、これこそ相場の最大の罠です。相場は日々変化しているため、過去にこだわることは、失敗のもとです。過去は過去として考え、今ある姿を冷静に直視して見極めることが大事です。
リスクや損失を過剰に気にして勝負を避けてばかりいては、利益を得ることはできません。
建玉したときにその損益を計算しだすと、損益ばかりが気になり、利が乗っていれば早めに手仕舞いたくなるし、損をしていれば戻りを期待して損切りの機会を見失ったりして、結局は利は薄く損をしてしまいます。そのため、目標とする値段になるまで何も考えずにひたすら我慢することも大切であるということです。
卵を一つのカゴに盛ると、そのカゴを落とした場合には、全部の卵が割れてしまうかもしれませんが、複数のカゴに分けて卵を盛っておけば、そのうちの一つのカゴを落としカゴの卵が割れて駄目になったとしても、他のカゴの卵は影響を受けずにすむという先人の知恵を表しています。相場においては、特定の商品だけに投資をするのではなく、複数の商品に投資を行い、リスクを分散させた方がよいという教えになります。
こちらはフランスのことわざ“On ne fait pas d’omelette sans casser des œufs.”です。世の中、なにかを得ようと思えば、それに応じた代償が要求されるものです。それは仕事でも、勉強でも、何に対しても同じではないでしょうか。相場においても、お金は儲けたいけれどリスクは取りたくないと言うのは、虫がよすぎるということです。
すべての人にチャンスが与えられていても、その人が掴もうとしなければ、チャンスはただ通り過ぎるだけです。相場のチャンスをキャッチするには、知識、資金、洞察力、瞬発力が必要で、常に努力が必要であるということです。
何事においても、物事が上手くいかない時は、焦らず落ち着いて、時節の到来を持つべきで、上手くいっている時には、おごらず、慎ましい態度で当たるべきだということです。特に相場においては、儲かった時は損をした時のことを考え、損をした時ほど悠然と構えて、先のことを考えることが大事なのです。
大きな利益を目指すより、小さな利益を目指す方が、低いリスクでラクに勝ち取れます。最良の方法は、その利益を積み上げて大きな利益にしていくことです。
相場において、知恵と器用さが助けになるのはほんの僅かなものです。大きな利益を得るためには、ただ実践あるのみということです。
相場をやる上で知識は無いより、あるに越したことはないですね。しかし知識だけで上手く行くなら、相場で負ける人は誰もいなくなるでしょう。勘と言うと、いかにも非科学的ですが、実戦で培った勘と言うのは時に生半可な知識より遥かに有効な武器となります。知識はもちろんのこと、実戦を数多く経験して、勘を磨くことも大切だということです。
自分がツイている時にドンドンいくのは悪いことではありません。しかし、相場が調子づいている時、軽々しく人気に乗って買うと、高値をつかんで損することもあります。調子に乗っているなと感じる時は、あえて気を引き締めてかかることが大切だということです。
安全標語みたいな格言ですね。何の下調べも無しで、目先の動きにつられて予定外の飛びつき買いをするのは、思わぬ損失を招く要因となります。また突発的な下落に対して、慌ててパニックになると、事態はさらに悪くなるので、一度落ち着いて考えてから行動に移すべきであるということです。
つい最近までは、底値100日と言われるぐらい底値圏の期間が長かったものです。しかし最近では、底1日と言ってもいいほど、底からの立ち上がりが急激な状況を言い表しています。
「つかぬ」とは運が無い時のことです。誰しも相場で常勝することは難しく、スランプになって自分の考えと相場の流れが合わない時があります。そのような時に無理に取引をすると負けを呼び込み悪循環に陥ってしまうことにもなります。そのような時は休むのも良策だ、ということです。
明るい月夜だから盗まれる心配はないだろうと思っていたら、大事な釜を盗まれてしまうことから、油断してはいけないことの例えで、相場が思惑通り動いている時こそ、慎重になるべきであるということです。
売り相場が有利なことは定説ですが、相場は売りに限るとばかり、いつも弱気で張り通している人がいます。たしかに買っている時より売っている時のほうが気は楽なものですが、目先の利益だけにとらわれて常に弱気でいるようでは、大きな利益を逃す大馬鹿者であると説いています。
「大底で買って天井で売る」が相場の理想ですが、実際はそう簡単にはいきません。欲張るあまり、絶好の売買のタイミングを逃しては逆効果です。頭と尻尾はくれてやれ」の精神。大底と天井の値段は他人にくれてやるくらいの気持ちで臨むことが大事だということです。
相場人ならば、いかなる時でもすぐに仕掛けられるよう、常に最低の資金は用意しておきましょうということです。
相場を張るのは孤独な作業です。まだ自分の相場勘も持てないような人が、同じようなレベルの人(連れ)と話をすることで、自分の相場勘も曲げてしまいかねないということです。
上昇相場が続くと、普段は株に興味を示さなかった人達も「そんなに儲かるならやってみるか」と証券会社に押しかけるようになります。ここまでくると、相場は過熱状態にあるのは明らかで、だいたい上昇相場も終わりに近づいているものだということです。その他にも、相場の転換点を示すサインとして、書店に株を扱った書籍が増えたり、メディアが株高を煽りだすなどがありますが、これらのちょっとした変化に気づくことも大切です。
相場で儲ける人は、天井で売る、あるいは、底で買うことに固執せず、無理のない仕掛けと手仕舞いを心がけ、着実な利益を狙う、ということです。1円でも安く買いたい、高く売りたいと思うのが投資家心理ですが、そんな非現実的なことを常に願っていると、買いのチャンスや利食いの時機を逃してしまいますよという戒めがこめられています。
何事においても成功するかしないかは、すべてチャンス次第です。天才とはこのチャンスを作り出す力があるものである。相場においてチャンスを創るということは、天底を把握することです。売買において、「機会の一進一退は間髪を入れず、これを無声に聞き、無形に見る」心構えが大切だということになります。
相場は人気づくと急伸し、まだ上がるような気がしますが、実はまだ上がると思ったところが天井だったりします。このように天井は割安に見え、反対に底値は割高に見えるものなのです。
天井を作る時、押し目なく急伸して行き過ぎる場合と、急伸して急落し再度天井を作る場合の二種類があります。底をつく場合は、下げ詰めて上げに転ずる場合と、急落した後に急反発して再び底入れする場合があります。行き過ぎ天井は戻り天井を作りません。再度、天井を取りにくるのは、踏み上げが済んでいない証拠です。
自分が出遅れたとき、焦って相場に飛びつくと失敗することが多々あります。そのような時は、次のチャンスを待つぐらいの心の余裕が必要だ。これは中長期の投資家だけに当てはまるものでなく、デイトレーダーでも予定外の思いつきトレードをすると、釣られるのは同じです。
投資対象の銘柄を探すのに、わざわざ自分の知らない業種を買うよりかは、身近な生活と関連のある会社や仕事で関係がある会社など、多少とも知識や親近感のある銘柄を選んだほうが、間違いが少ないということです。自分が理解できない業種の企業をわざわざ探さなくても、身近なところにヒントは転がっているものなのです。
格言自体がもう説明になっていますね。相場は上がるか下がるかの二分の一の確率のため、どんなに株が下手でも勝率が5割を大きく割り込むことは稀です。 それにもかかわらず、トータルで負けるのは、負け方が下手だからです。大切なのは不利な50を最小の損失で食い止める技術を身につけることです。
初心者にありがちですが、自分が買った株に本気で惚れてしまう人がいます。悪材料が出ても、買値から大きく値下がりしても、その株をひたすら信じひたすら続けてしまう。このような人は大怪我をする確率が高いでしょう。自分が買ったポジションを維持するためには、それなりの信念も必要ですが、同時に間違いを認める謙虚さも必要です。このバランス感覚こそが重要でだということです。
この格言には2つの意味ががあります。まず、大きく儲けると言うのは、裏を返せば、それだけ大きなリスクを取って勝負した結果であると言えますが、いつも上手くとは限らないのが相場です。従って勝ったからと言って、急に取引量を増やしたり、慢心してはならないということです。もう1つの意味としては、プロは必要以上のリスクは取らないもので、どか儲けすることもないが、どか損することもない。逆に素人は、どか儲けする代わりに、どか損もするので結局儲からないということです。