「本当にすばらしいビジネスは不朽の『お堀』が存在し、それによって高い利益が守られている」という意味です。優良企業はお堀が深く広く、ビジネスや商品、サービスが守られているという意味です。取って代わることが非常に難しい企業は非常に深く広いお堀で守られています。バフェット氏はそういった企業への投資を好んでいます。
「みんなが貪欲な時に恐怖心を抱き、みんなが恐怖心を抱いている時にどん底であれ」という意味です。下げ足時に買って、上げ足時に売れば金持ちになれるということを示しています。
「分散投資は無知を保護する手段だ。投資を理解している人にとって、分散投資は理にかなっていない」という意味です。分散投資の一番の目的はリスク回避です。バフェットは、「最善のアイデアに投資して大金持ちになった人はいるが、9番目、10番目に良いアイデアで金持ちになった人はほとんどいない」と言っています。つまり、皆と同じように機会を分散しては、大きな財は築けないということです。
「なぜか多くの人が投資のタイミングを価値ではなく値動きから察知する。絶対うまくいかないのは自分で理解していない投資をしだしたり、先週誰かが儲けたからといってそれを真似すること。最も馬鹿なのが株が上がっているからといって買うことだ」という意味です。投資先の価値を見極めていれば、価格が安い時、すなわちみんなが市場から手を引いている時が買い時で、みんなが加熱して価格が上昇している時は売りに出るか、手を出さないということですね。
「名声を築くのには20年かかるが、崩すのには5分とかからない。もしそれを弁えていれば、あなたも行動を改めるだろう」という意味です。投資に当てはめると、資産を失うのは早いので慎重に運用するべきだという事になりますね。
「並の企業を安く買うよりも、優良企業を適正な値段で買う方が全然良い」という意味です。投資先でもスーパーの商品でもそうですが、安かろう悪かろうではやはり駄目ですね。バフェット氏は、優良なものを適切な値段で買うことの方が結果的に得るものが多いと考えています。
「私は株式市場からお金を稼ぐつもりはない。明日から市場が閉鎖し、5年後まで開かないという前提で買っている」という意味です。事業の長期的な発展性を見据える事が必要になりますが、その視野が大切だということがわかります。
「私は馬鹿でも経営できるほど優良な企業の株を買うようにしている。なぜなら遅かれ早かれどの会社もそういう人が経営するのだから」という意味です。彼は、誰がトップになってもあまり浮き沈みしない企業を好んでいます。自分でも経営できそうな優良企業を見つけたら投資チャンスだということです。
「経営が良ければ株価は自ずとそれを反映する」という意味です。将来の株価を予測するのに過去の動向を見る人がいますが、バフェット氏に言わせればそれはナンセンスです。過去の株価は将来の株価を何にも保証ません。会社の将来性を見抜く能力があれば、過去も未来の株価も心配する必要はないのです。
「もしあなたが投資家なら資産がどう動くかに着目する。もしあなたが投機家なら株価がどう動くかに着目する。我々はそのゲームはしない。」という意味です。バフェット氏は貸借対照表や損益計算書、アニューアルレポートを隅から隅まで読み、経営者に関しても深く勉強する一方で、株価はほとんど見ないそうです。
「ビジネスの世界では、バックミラーの視界はフロントガラスよりも常に鮮明である」という意味です。ビジネスにおいては、過去からは学べるが、将来を予測するのはむずかしいということを意味しています。
「多くの人はみんなが株式市場で加熱しだすと興味を持つ。でも本当はみんなが興味がない時に興味を持たないといけない。既に人気で上昇中の株は買えない。」という意味です。まだ話題になっていない企業を見つけることはとても困難です。常にアンテナを張り巡らすことが大切ですね。
「ゆっくり金持ちになりたい人なんていない」という意味です。アマゾンのCEO、ジェフベゾス氏がバフェット氏に「何でみんなあなたの投資戦略を真似ないんですか?」と聞いた時にバフェット氏が答えた言葉です。バフェット氏の長期的な投資方法には実績と証明があるのにもかかわらず、みんな早く金持ちになりたがるようですね。
「どれだけ優秀な才能や努力を持ってしても、時間のかかるものはある。9人の妊婦を持ってしても、1ヶ月では子供は生まれない。」という意味です。長期運用には時間と根気が必要になりますが、その分複利によるリターンも大きいものです。
「散髪が必要かどうかは床屋に聞いちゃいけない」という意味です。つまりは、利益を得る人に自分の大切な決断を委ねてはいけないということです。物事を判断する時に、一つの情報源を鵜呑みにせず、利害のない人の意見も参考にするのが賢明ですね。
「我々は永遠に株(企業)を保有し続けることを好む。」という意味です。長く持つ事を志向し、それに耐えられるだけの厳選した銘柄での運用をすべきですね。
「今後10年間市場が閉鎖しても喜んで持ち続けられる株(企業)だけを買いなさい。」という意味です。価格を愛するのではなく、会社を愛しなさいということです。
「価格はあなたが払うもの。価値はあなたが得るもの」という意味です。会社の価値はどのくらいか、それに対して会社の時価総額いくらぐらいが妥当なのかを考え、価値が価格を上回っていれば買い時であるし、価格が価値を上回っていれば売り時なのです。どんな投資においてもこれが基本ですね。
「雨を予想する事は重要でない。方舟を作る事が重要だ。」という意味です。重要なのは相場の動きではなく、自分がどう行動するかです。市場が暴風雨に晒されても生き延びれるような資産運用が大切です。なぜなら、投資の元本が無くなれば、その後の成長が享受できないからです。
リスクはあなたが何をやっているか理解していない時に起こる。」という意味です。自分が理解していない銘柄には投資を避けるべきだということがわかります。
「第1ルール、損しないこと。第2ルール、第1ルールを忘れるな。」という意味です。バフェット氏がプロの投資家の中でも抜きにでているのが、絶対に損をしないことです。バフェット氏は「どんなに大きな数を掛け続けてもゼロを掛けたらゼロになる」と言っています。投資はギャンブルではないので、絶対に損することがあってはいけないのです。
「25以上のIQがあれば投資での成功は頭の良さとは何ら関係ない。それなりの頭があれば、投資で必要なのは多くの投資家を失敗に陥れる衝動をコントロールできる気質だ。」という意味です。いくら高度な金融工学や数学理論で武装固めしても、いざという時に心が迷うと、取り返しのつかない損失を被ります。バフェット氏の強みはまさにこの気質の一貫性です。何が起きても投資スタイルを変えず、踊らされないことが重要なんですね。
「時の経過は優良企業にとっては仲間だが、平凡な企業にとっては敵だ」という意味です。良い会社であれば時間と共に成長を続け、逆に二流の会社は、時代の変化に対応できずに衰退する様子を表現しています。長期での投資を検討している、その会社に対して、時間は味方をするでしょうか。それとも敵になるでしょうか。そういう視点を持ち、投資判断をする事は大切ですね。
「どうもひねくれた人間の性質なのか、簡単なことを難しくしたがる傾向がある。」という意味です。難しくなっている事は、実は簡単な事であるということです。確かに企業分析をする場合も、抽象化・単純化をすれば、比較しやすくなります。自分が分かるように咀嚼し、シンプルに考えて判断するのが良いかも知れません。
「習慣の鎖は、感じるのにはあまりに軽すぎる。壊すのに、とても骨が折れるようになるまで、気付かない」という意味です。悪い習慣は自分では気付かないものです。もしも悪い事に気づいたのであれば、早めに治す事を試みなければなりません。そうしないと治らなくなります。良い投資は、良い習慣から生まれます。普段の習慣・生活には気を遣うべきですね。
「今日投資する者は、昨日の成長から利益を得ることはできない。」という意味です。未来の予測が投資判断に重要である、という意味が込められています。
「株式市場に見逃し三振はない。投げられる球、投げられる球、全てを振らなくてよく、いい玉を待ち続けられる。問題はもしあなたがトレーダーだと、あなたのファンが仕切りに『振れ!馬鹿野郎ー!』と野次ることだ。」という意味です。
「ウォール街は唯一、ロールスロイスで送り迎えされる人が地下鉄で通う人からアドバイスをもらうところだ」という意味です。
直訳すると「大きな多様性は、投資家が彼ら自身が何をしているのか理解していない時だけに求められる」。多種多様な銘柄を保有する必要があるのは初心者のうちだけでよいということです。
「人生においてはほんのいくつかのことを正しくやればいい。たくさん間違いを犯さない限り。」という意味です。バフェット氏のバリュー投資は長期保有に重きを置きます。バリュー投資家にとって日々の値動きやマクロトレンドは関心ありません。個々の会社が長期的にどう成長してリターンを生み出せるかを見るからです。いつもマーケットの動向を見ると、売買の衝動に駆られますが、たくさん売買してもかなりの確率で勝ちを治めないと、結局儲かっているのは証券会社だけということになってしまいます。長期保有の重要性を説いています。