FXでは、約9割の人が損をするといわれています。5年間連続で、利益を出し続けられる投資家は、なんと約0.1割とほんのわずかです。
自分なりの手法を見出し、勝てる投資家はほんの一握りであり、損をする可能性が非常に高い取引なのです。
儲ける人は高額を儲け、それ以外のほとんどの人が損をしているのが現実です。
FXの取引では、利益を増やすことは難しいですが、損は増える仕組みになっているといっても過言ではありません。
例えば、A太郎さんとB子さんが1万円ずつ出して、FX取引を行います。そうすると、2万円規模の市場になります。
仮に、A太郎さんが1万円得をすると、B子さんは1万円損をしたことになります。二人の損益を足すと0になり、市場全体は2万円のままなので、誰も儲けていないということになります。
しかし、A太郎さんは1万円得をし、B子さんは1万円損をしましたが、取引には手数料がかかります。
したがって、その手数料分 A太郎さんは利益が減り、B子さんは損が増えます。さらに、得をした人には、2割の税金がとられてしまうため、A太郎さんの利益はさらに減ります。
このように、利益は小さくなり、損は大きくなる仕組みが存在しています。
FXでは、取引会社に 証拠金として預けた自分のお金の数倍~数百倍の金額を取引できる
レバレッジというものがあります。
その掛けた倍数を合わせ、レバレッジ○○倍とよく言われます。
また、レバレッジに加え、FXにはロスカットという証拠金から評価損益を引いた残額が証拠金の3割をきったら、強制的に取引が終了となり、決済が行われるシステムもあります。
つまり、自分が預けた金額以上に損をする可能性は低いですが、他の取引とは違って、下がったらおしまいの取引であることがわかります。
一見、レバレッジが存在するFXは大きい額で取引が行え、大金の利益を得られると思うかもしれません。もちろん、レバレッジで掛けた分、利益は増えます。
しかし、利益同様、損もレバレッジの分だけ増える上、証拠金の30%をきったら強制的に損が決定してしまうこともあるわけです。
ここで思い出してください、FXとは9割の人が損をする世界だとお伝えしました。どれだけ大きなレバレッジを掛けることができたとしても、損をする確率のほうが高い世界では、損する金額を増やしているだけです。すなわち、ますます儲けにくいということがわかりますね。
FX証券会社には、DD方式とNDD方式の2種類が存在します。日本の証券会社の多くがインターバンク市場と繋がっていないDD方式で行っています。
つまり、ユーザー(トレーダー)が損した分の金額だけ証券会社の利益になるということです。
証券会社にとっては、トレーダーに勝ち続けられると困ってしまいます。そして、実際に、勝ちすぎると注文が入らなくなる、もしくはずらされるということが現実に起きているのです。
また、証券会社側からすれば、ユーザーであるトレーダーのストップ(逆指値注文)がどこか分かります。実は、そのストップを狩る仕事があり、ストップを狩れば、ユーザーが損をし、会社としては利益を得られるということなのです。
それなら、NDD方式ならいいのかということになりますが、NDD方式では勝ったとしても半分は税金として引かれてしまいます。
もちろん、為替自体が五分五分の勝負です。国の財政など、動く要因が多くあります。一見、簡単そうに見えるFXは、予想が最も難しい取引かもしれないのです。